≪ 落葉松 ≫の歌いだしで思ったこと

練習のこと

 野上彰作詞、小林秀雄作曲の≪ 落葉松 ≫を練習していました。ヘ長調で書かれたこの曲は明るい曲調ですが、どこかウェットな、切なさや繊細さ、時間的な距離を感じさせます。
 声楽的には歌いやすい音域で、気持ちよくなってしまう歌です。するとこういう場合ってよくエラーが起きます。しかし、演奏している側としては気持ちよく歌えているので、気づかないものです。
 そのエラーとは何かというと、ふと冷静になってみると全然歌詞のまとまりを意識できないで歌ってしまうのです。
 
 落葉松の 秋の雨に 私の手が 濡れる

という歌いだしですが、まとまりを意識していないと

 ka ra ma tsu no a ki no a me ni wa ta shi no te ga nu re ru

といったように。これではただの発声練習です。お話を朗読しているように聞こえるためには、歌詞のまとまりを意識して、音符に縛られすぎず、でも楽譜からのメッセージをしっかりと受け取りながら演奏しなければならないと、改めて感じました。

  当たり前ですが、つい忘れがちになってしまうこととして、楽譜をよく読み取ることも大切です。というのも、見てはいるけれど、読めていないこと、よくありませんか。今回の落葉松でも、歌詞冒頭の「から」の音符にはテヌートはついていません。けれど、雰囲気で何となくテヌートで歌いがちです。根拠に基づいた主張があればいいとは思いますが、やはり「何となくそうっぽい」はだめですね。今回見事に陥っていたので、気を付けていきたいなと思いました。

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